ジュリー・キム: ジュリー・フライガーさんは尊敬すべき女性です。ナルコレプシータイプ1の患者さんで、以前より睡眠障害患者さんのために活動され、多くの人々に影響を及ぼしている方です。 約1年前にお会いし、ご自身の経験を語ってくれたとき、困難な中でも前進するしなやかな強さに感銘を受けました。「調子よく過ごせる時間」が1日に5~6時間しかなくても、その限られた時間を最大限に生かし、慢性疾患とともに生きる中でも自分の生活をそれに合わせて組み立てています。「やらねばならないこと」のために「やりたいこと」を後回しにすることも少なくありません。 彼女とのやりとりは私の心に強く残り、重要な問いを投げかけました。疾患に合わせて毎日を組み立てる人々にとって、「調子よく過ごせる時間」が1日、1週間、1年の中で増えていくことはどれほど大きな意味を持つのでしょうか。新たなつながりや喜びもきっと増えるはずです。そんな時間を増やし、新たに生み出し、患者さんの暮らしを豊かにするため私たちには何ができるでしょう。 タケダの新たな時代の幕開けを前に、ジュリーさんのような患者さんに健やかな未来を実現するという世代を超えた思いはますます強くなっています。私は次期CEOとして、私たちの価値観を道しるべに、「世界中の人々の健康と輝かしい未来に貢献する」という存在意義を忘れず、タケダを未来へと導いてまいります。 株主の皆さまへの今年のメッセージでは、これまでのタケダの歩み、今後の展望、そして何よりもその未来へのどう到達するのか、その過程についてお伝えいたします。私たちの未来に向けた取り組みは2つの段階から成り立っています。1つ目は組織を変革し、将来の成長を支える基盤をつくること。2つ目はその基盤の上に成長をさらに加速させ、社会への貢献度合いを広げていくことです。 この2つの段階を進むにあたり、私たちは価値観を守りつつ、変化を恐れず、果敢に、そして規律をもって行動していきます。こうした取り組みを通じて新たな成長段階へと進み、患者さんと社会にさらなる価値をお届けできるでしょう。 CEOの交代を間近に控える中、これからも健やかな未来を実現するという世代を超えた私たちの約束を果たせるよう、皆さまのご支援と信頼を心よりお願い申し上げます。